体外受精(IVF-ET)

受精卵卵管内移植法(GIFT法)

受精卵卵管内移植法(GIFT法)

体外受精を行いますと、今までの検査ではわからなかった卵子そのものの質、そして受精の具合を見ることができますので究極な検査ともいえます。
精子所見が不良の方、原因不明の方で腹腔鏡下手術を希望しない方、腹腔鏡下手術後も半年以上妊娠しない方、ご高齢の方などが選択する治療法です。

さて、排卵誘発法が体外受精の成功を左右するといっても過言ではありませんので、自然周期の場合には1個のみが排卵されます。一方、準自然周期で優しく排卵誘発を行った場合、複数個の良好な受精卵ができれば、余剰胚は凍結保存をして、次周期以降にストックできるメリットがあるからです。一方で、複数個を狙って誘発剤を使用すると、副作用として腹痛、卵子の質の低下などを起こすこともあり、一概に卵子数が多いと望ましいとも言えません。本院では30000例以上の体外受精を行った実績がございます。当クリニックでは個人にあった最適な排卵誘発法をオーダーメイドでご提案いたします。

受精卵卵管内移植法(GIFT法)
精卵を子宮内にではなく卵管内に移植する治療法です。卵管とは、精子と卵子が出会う(受精する)場所であるため、「精子と卵子にとって最も環境の良い場所」といえます。つまり、培養液で受精卵を発育させる治療法と比べて、卵管内移植はより自然に近い形での妊娠を実現した高度生殖医療といえます。体外受精は通常、受精卵は子宮内に移植しますが、GIFT法とは採卵後の卵子と精子をただちに(受精確認前に)卵管内に入れる方法です。(受精卵になったのを確認してから卵管に入れるのはZIFT法といいます)

通常、精子と卵子が出会い、受精し発育するのは卵管の中ですから、より生理的な状態に近づけ移植しようとした治療法です。妊娠率が通常の体外受精より高いと言われているのも自然の理にかなっています。体外受精の成功率が低かった約20年前に開発され、その妊娠率の高さにより、一時は、不妊治療の主流となりました。しかし、その後、体外受精の妊娠率が高くなったこと、色々な技術が進歩したことで、腹腔鏡をしなければならないGIFT法は、現在では特殊な場合以外はあまり行われておりません。GIFT法が有効な特殊な場合とは、採取される卵子の数が少ない、高齢である、体外受精・顕微授精で何度も失敗している、内膜が薄いなどの方が適応となります。反復不成功の方や高齢の方の一つのオプションと考えてください。ただし、腹腔鏡という外科的な処置をしなければならない点、麻酔、入院設備のある施設でないと行うことができませんから、行っている施設はほとんどありません。ビル診では行うことができません。傷は3mm~5mm程度と小さなもので、手術時間は15~30分ほどです。入院は日帰り、手術の翌々日からお仕事をすることができます。詳細は担当医とご相談ください。

GIFT/ZIFTをお受けになる方へ
当治療は手術となりますので、以下の点に充分にご配慮ください。

・採卵当日または翌日に腹腔鏡下手術により胚移植となります。(原則日帰り)
・曜日により手術ができない場合があります。
・GIFT法(採卵当日)またはZIFT法(採卵翌日、受精のみ確認)どちらを選択するかは医師とご相談ください。通常は受精確認を行うZIFT法を行います。
・ごく稀ですが、満床や緊急と重なるとできない場合があります。その際には子宮内ETか凍結保存で対応いたします。(凍結受精卵を翌月以降にZIFTする事は可能です)

体外受精(IVF-ET)

  1. 胚移植法(IVF-ET)

    胚移植法(IVF-ET)

    卵巣に育った卵胞から卵子を取り出し(採卵)、体外で精子と受精させ(媒精)、さらに数日育てて得られた受精卵を(培養)、子宮内に移植(胚移植)する治療法です。

  2. 顕微授精法(ICSI)

    顕微授精法(ICSI)

    顕微授精法とは卵子に精子を直接注入し受精を促す方法です。 顕微授精は通常の体外受精(IVF)で正常に受精が期待できない場合に適応となります。

  3. 受精卵卵管内移植法(GIFT法)

    受精卵卵管内移植法(GIFT法)

    体外受精を行いますと、今までの検査ではわからなかった卵子そのものの質、そして受精の具合を見ることができますので究極な検査ともいえます。 精子所見が不良の方、原因不明の方で腹腔鏡下手術を希望しない方、腹腔鏡下手術後も半年以上妊娠しない方、ご高齢の方などが選択する治療法です。

  4. 難治性着床不全

    難治性着床不全

    体外受精において、40歳未満の方が良好な受精卵(胚)を4回以上移植した場合、80%以上の方が妊娠されるといわれていますが、それでも妊娠しない場合を「難治性(反復)着床不全」といいます。原因特定には限界もございますが、これらの検査も積極的に行っております。

  5. 「着床不全・不育症」特殊検査

    「着床不全・不育症」特殊検査

    着床不全や不育症などで3回以上良好な結果が得られなかったような場合などに、より特別な検査を行うことができます。

  6. 反復不成功症例に対する工夫

    反復不成功症例に対する工夫

    当クリニックでは通常の移植を複数回施行するも着床にいたらない反復不成功の患者さまに対して、胚移植に際し様々な工夫をご提案いたします。